今回内容的には他人軸から自分軸へ移行する最初の段階に、どんな現象が起きるのか、自分の中にどんな矛盾が発生して、どんな不安がやってくるのか、それが予めわかっていれば、これから自分軸で生きていこうと思っている方の助けにも励みにもなるかと思いますので、今回はその内容をシェアしていきたいと思います。動画の前半では自分軸初期に起こる現象をいくつか紹介していきます。後半ではなぜそれが起きるのか、どうしたらいいのかってことを深堀りしていきますのでどうか最後までご覧ください。
まず自分軸初期に起こる現象なんですけど、前回の動画でも取り上げた、自分軸な人の習慣10選のこの表の中から、いくつか抜粋しながら、説明していきますね。まず1つ目の判断基準は楽しそう、面白そうですが、ワクワクに沿って行動していると、どうしても空気を読めない人とかお気楽な人というレッテルを貼られてしまいがちです。もっというと自分のやろうとしていることが相手に伝わらないので、どうしても孤立してしまいがちです。僕が20代のとき転職するとき、自分が面白そう、っていう基準で仕事を選ぼうとすると友人から、『お前は何がしたいのかわからない。キャリアとかどう考えてるの?』って言われたことがありますけど、その時内心『みんなそんなこと考えてるんだ』と思ったことがありますけれども、ワクワクっていう感情は個人的、主観的な部分が多いので、仲のいい間柄であっても共感がされにくいという欠点があります。今はsnsがあるので同じ感覚の人とは簡単につながれますんでまだましだとは思いますが、最初は似たような経験は誰でもするんではないでしょうか。
2番目の義務感を減らすなんですが、実際自分の生活の中で〜するべきだといった、義務感を減らしていくと周りからの同調圧力に出会うケースが出てきます。どういうことかと言うと、周りに〜すべきだ、という強い使命感、義務感を持って仕事をしたり生活していたり人いると思うんですけど、そういう人は責任感もあってなんでもバリバリやる感じでそれはそれで長所でもあるのでいいんですけど、周りの人間にも同じような責任感を押し付けてくる場合があるんですね。使命感、義務感がナチュラルな感じで出ているといいんですが、自分を押し殺して、ガマンが根底にあるような使命感だと、周りにも同じようにガマンを強いる傾向があります。みんなガマンしてるんだから、あなたもガマンして、という『みんなで』意識がマイナスの方に働いて、暗黙のプレッシャーになったり、それがもっと大きくなると同調圧力につながったりするので注意が必要です。
あと、すぐ行動するにしても、行動しているとどうしても、思い通りにいかないことも出てくると思います。そんなとき何が起きるかというと、普段あんまり行動しない人から『ほら見ろやっぱり言ったとおりだ』みたいに揚げ足をとられる、足を引っ張られるってことも正直あります。そういう人はざっくり言うと、何もしていない自分自身を正当化したいという気持ちですとか、自分のほうが優れているといった優越感を満たしたいといった感情から来てると思うんですね。最初はそういう人に出会うとどうしてもイライラしたりすることがあるかも知れませんが、こちら側の問題ではなくて相手の問題なんだと思ってスルーしてしまうのが賢明だと思います。
次に断捨離です。不要なものを断捨離していくとわかるんですが、日本に昔からある『もったいない精神』と矛盾するのではないかという疑問も出てきます。モノを大切に長く使うのが良しとされていますので、要らないものでも『いつか使うだろう』という気持ちとの葛藤が生まれるんですね。『捨てる』という行為にどう自分の中で折り合いをつけていくかってことに気づくかと思います。
次は自分の意思を素直に伝えるとき、年下には躊躇なく伝えられても、年上となるとどうでしょうか?生意気だとか思われたらどうしようとか思いますよね。
逆に相手の意見を尊重するのも、年上にはできますけど、年下からの意見だと同じく生意気だなとついつい思ってしまう自分がいたりします。これらは年長者の意見が大切だとか年功序列といった価値観がまだ色濃く残っているせいでもあるかも知れません。
次に褒められると素直に感謝する、というのも日本には昔から謙遜だとか遠慮するのが良いとされてきた部分があります。それに反するのではないかというちょっとした罪悪感みたいなものがあったり、最初にも説明した空気が読めない人と思われるんじゃないかと不安に思ったりします。
あと他にも、前回の動画でも自分軸の人は自分の時間を大切にする、と言いましたが、自分の時間を大切にしようとすればするほど、一人になることに対する不安も多少なりとも出てきます。今まで一緒に飲みに行ってた仲間がいたとしても、一度でも自分の時間を優先させてしまうと次から向こうも気を使って『あの人はどうせ誘っても来ないから』となって、あんまり誘ってくれなくなるというような寂しさもあったりします。
他には自分は自分、他人は他人というようなドライな人、と思われるということです。それだけならまだしも、自分のことしか考えない薄情な人とか、無関心な人と思われるかも知れません。もちろん実際はそうじゃなくて、自分の時間と空間を大切にするので、同じように他人のテリトリーは侵さない、ただそれだけだったりします。
このようにざっと自分軸初期に起こる、自分軸あるあるをまとめてみました。
ここからはそれがなぜ起こるのか、さらに深堀りしていきたいと思います。
ここまで聞いてもうお気づきの方もいるかも知れませんが、自分軸になるということは、多くの人に染み付いている、日本人特有の美徳というものに抗うことにつながるんですね。空気を読むですとか、みんなやってるからという同調圧力、モノを大切にするもったいない精神、年功序列、謙遜、遠慮これらみんな日本人なら誰もが持っていて、わたしたちのアイデンティティとされているものですよね。つまりいい意味でも悪い意味でも、日本人の固定観念とか先入観となってびっしりと凝り固まったもの、そこに自分軸という一石を投じていることになります。正直日本にいる限りは大多数がこれらのアイデンティティをまだ持っていますので、自分軸という言葉は最近はよく聞くようにはなってはきましたけど、自分軸の人はどうしてもマイノリティとなり、最初は肩身の狭い思いを少なからずすると思うんですね。それでも自分軸でいたいと思えるのは、その方が自分が心地いいと感じるからじゃないでしょうか。自分軸こそが、本当の自分らしさへの近道なんだと思います。
じゃあどうやってその軸をブラさずに、しっかりと確立していくのかと言いますと、人間関係の大大大前提である『相手を変えることはできない』を徹底するしかないと思います。目の前の人が自分を何と思おうと、それは相手の問題であり、そこに立ち入ることはできないんだ、ということです。それは言い換えると自分の中にあるものが現実を作り出しているんだ、という引き寄せの法則の原則をキチンと理解するということにつながってくる気がします。無意識は常に自分らしい方、より自分らしい方に傾きます。そして自分らしい現実をそのまま映し出します。つまり自分の内面を見つめて『自分はどうしたいのか?』を素直に自分自身に問い続ける、できればそれを楽しみながらワクワクしながらできると一番いいですよね。
先程日本人の美徳という話をしましたが、今回の動画はそれ否定するものではありませんし、いいとか悪いとか、判断するものではありません。もちろん100%自分軸の人もいなければ、100%他人軸の人もいないので、優越のつけようもないんですね。ただただ言えるのは、どちらが心地いいか、どちらが自分らしいかという問題だと思います。
〈自分軸あるある9選〉
①空気読めない人と思われる
②同調圧力を感じる
③足を引っ張られる
④モノを捨てにくい
⑤年功序列の壁
⑥素直さに対する後ろめたさ
⑦一人の不安
⑧誘われない寂しさ
⑨ドライな人と勘違いされる